今回はgyoさんにリクエスト頂いたのでエンジン(ルーター)のバー(ルーターの先端工具)をご紹介します。
これは前回レジン編の時にざっと紹介した私が診療でメインで使っているバーです。
まずは色々なバーの紹介から^^
カーバイトバー。これは必須のバーです。下は歯科用のカタログです。
色々な形がありますが、私は下の型番の7Nもしくは7Bを使用しています。形は好みが分かれるかもしれません。
カーバイトバーは即重レジンの切削や金属の切削にも使用します。
ちなみにこのカタログのカーバイトバーは1本4千円位いしますwホント歯科用って高いですよね〜。
次にフィッシャーバー(左)とラウンドバー(右)
これも先端の大きさが何個かあります。
フィッシャーバーの少し変わり種フィッシャーカーバー
これはフィッシャーバーだと先端が細いものは切削時に簡単に目詰まりやレジンの巻きつきが起こり切れなくなります。
それを避けるため先端が3角錐のようになっていて目詰まりや巻きつきが起き難いようになっています。これ私のお気に入りです^^。
それぞれ3種くらいの大きさ物を常に用意しています。
次にレジンの研磨用には・・・・これ材料何でできているんだろw?
こんなの使いますw
スポンジヤスリみたいな感じですかね。一番右はバフで研磨剤を付けて磨きます。
ちなみに模型用でも同じ様なものあります。
購入してみましたが、研磨やヤスリがけはプラなどの柔らかい材質ではやはりペーパーが一番ですねw
次にディスク関連
レジン、金属の切断にはこのカッティングディスクを使用します。
薄い砥石といった感じですかね。ひねったり変な力をかけると簡単に割れますw
使って行くと左の物の様に削れて小さくなっていきます。左のもの欠けていますが、エンジンの軸にブレがない場合これでも十分使えたりしますw(まっ、交換した方が効率いいので変えますがね^^;)
この様に小さくなって行くので先端の円盤は交換式となっています。
ダイヤモンドディスク
薄い金属のディスクにダイヤモンドのクズが貼り付けられています。
これはカットに使うものではなくてこのディスクの表面を対象物に当てて切削や研磨するものです。
ディスクが薄くて、もしブレた時が怖いので最近は全く使っていませんw
昔の先生方はこれを患者さんの口の中で使うこともあったそうで、考えただけでも怖いですw
ついでに、当たり前かもしれませんが、通常エンジンを使うときはこう持ちますが、
ディスクや力をかけるときはこうです。
ディスク使用時は十分ご注意ください。(汚いおっさんの手で申し訳ない^^;)
ちなみにダイヤモンドの切断用のディスクもあるのですが、
1枚のお値段が7000円しますw
次に金属切削用のカーボランダムポイント
基本的にこの3種を使用しています。被せ物や詰め物の調整に使います。
次に金属の研磨用 シリコンポイント
茶色が粗めで青が細めです。
先ほどのカーボランダムで詰め物などを調整した後にこれらのバーで研磨します。
色々ありますが、即重レジン等を削合してメインで使うのはこちらのバーです。
メインは仮の歯を作ったりする時ですね。
まずはレジンの塊から大体の歯牙の形をカーバイトバーで作ります。
青矢印のような部分や、噛む面の細かい溝をフィッシャーバーやフィッシャーカーバーを用いて作ります。
その後2本続きの仮の歯の場合、緑矢印のような歯と歯の間の部分にダイヤモンドデイスクを用いて形を作ります。
その後ビックシリコンポイントを用いて研磨して、前歯のように光沢が必要な場合はバフを用いて艶出しを行います。
と歯科用のバーを一部ご紹介しましたが、歯科技工士さんはもっと多くのバーを使用されていると思います。
さて、これらのバーは当然模型にも応用できるのですが、模型を作る場合ABS等を対象にするとそもそもエンジンを使用しての限界もあります。
平面を作るのは無理です。ペパー使いましょう!
きちっとした角を出すのは難しいです。ヤスリを使いましょう!
大きな金属の切断も辛いものがあります。ノコギリ使いましょう!
研磨はできますが力加減が難しいです。素直にペーパー使う方が楽でしょう!
じゃっ、何が出来るんだ!となると、穴を開けたり溝を掘ったり、大まかな形を作ったりがメインじゃないかなと思います。それだけでも相当便利なんですけどね^^。
もちろんレジン等の少し硬めの材質なら慣れれば小さなバーを使って彫刻していくことも可能です。
ちなみに私は模型でも先ほどのメインのバーを使用します。
カーバイトバーはジルコニアのバーで実はこれ元々模型用ですw模型用の方が安いんですよ^^;
ラウンドとフィッシャーバーはあと2、3個小さめの物も使うことがあります。写真のラウンドは直径2mm程度です。私の場合は模型製作ではあまり小さいものを使う機会は少ないです。
フィッシャバーは先端の角の部分をうまく使うと溝などの角を出すこともできますが、金ヤスリの方が早いかもですねw
ビックシリコンポイントはABSとかの場合は研磨と言うよりも切削に使うことが多いです。結構削れますw
ダイヤモンドディスクも細い隙間で使用できます。
私的に一番使用頻度が高いのはカーバイトバーとラウンドバーですね^^。
比較的大きくない金属やプラパーツはあの砥石みたいなディスクを使います。
割れやすいのですが慣れると大まかなプラや金属の切断とかには便利です。
それと、ドリル類はこちら。(歯科では使いませんw)
左の1.2、0.8、0.5は100均の物です。上の100均の印鑑入れに入れて保存していますw
右のプラケースに入っているものはgyoさんのブログのこちらの記事で紹介されていた中華製の物です。
上のケースが各種径のドリルで下のケースが0.25mmのドリル10本です。以前はタミヤのドリルを使用していましたが、こちらの方がコスパがいいです^^。
0.25mmの物でもエンジンの低速トルクが有って、軸ブレが少ないとピンバイスで手動でやるよりも折れる頻度は少なくなります。
エンジンはこれを使用しています。
実はこれ往診用に購入したもので、実際に病院で使っていますが、往診がない時は家で活躍してもらっていますw
回転数はこの辺で使うことが多いです。かなり低速です。
とりあえず、高速にすると摩擦でプラが溶けてバーに巻き付きますので低速でトルクがあることが重要ですよね〜。
ちなみに、このような豪華なダイヤモンドポイントが付属してくるのですが・・・・・使ったことありませんwもしかすると良いのかも???
あと、このエンジンで挟めない様な細いバーはwaveのルーターを使用しています。
とバーについて紹介させていただきましたが、むしろ模型用の方が色々種類があるかもですね。
スジボリ堂等を見るとカーモデルの研磨用のバフとかもあるみたいですからね〜。
模型製作においてはバーも大切ですが、エンジンの低速トルクがとても大切だと思います^^。
おはようございます
流石にプロの方がお使いになるツールですね〜
先端チップなどは多くありすぎて、ちょっとした差などが分かりません(笑)
私のルーターは、カインズの2000円の安物ですが、先端チップを千円くらいの物を使用していますが結構いい感じです。
切削用の円盤砥石も似た様な安物ですが、プラ材を切るには良いですね。直ぐに割れますが。
保護メガネは欠かせません。
お早うございます。
前回のレジンといいこういうのってとっても面白いです。
基本的にはプロの方も値段は違いますが同じ様な物を使われてるんですね。
(最近奥歯がうずくようになったので、近々歯医者さんに行こうと思っています。)
6jiroさんには悪いんですが歯医者さんに行くのは超苦手なんです、、(汗)
その時にはこのブログを思い出して少し道具の観察をしてこようと思います。
少しは恐怖から気がまぐれるかもですね。w
すすすすすすすばらしい!!
夜にゆっくり読み返します。
ダイヤモンドディスクは研磨用だったんですね。
安物ビットセットに入っていたヤツ、切断用に使っていましたwww
しかし、アレを口の中で使うって、猛者すぎますね・・・<昔の先輩方
砥石ディスクは金属の切断でも主役です。
高速カッターなるものは、でかいレコードのような砥石ディスクを
でっかいモーターでぶん回して、鉄棒でも角材でもギャンギャン切ってしまう
パワフルツールですが、使い方を間違ってカット中にディスク割ったりすると、
恐ろしいことになります。なったことはないですが・・・
早速カーバイドバーとフィッシャーカーバー手配します^^
カーバイドバーが色々な形がありすぎて困るんですがw
模型用も結構いい値段するんですよ。意外と狙い目なのは彫金用として
販売されているものでしょうか。
こういう先端工具類って、確かにフラットは出ないしエッジも出ないし、
主な用途は大型のカーバイドバーを使っての形状出しや、入り組んだところの
成型や彫刻に限定されますね。
でもたとえば、円筒状パーツの内側をさらいたいとか、ざっくり盛り付けた
硬いゼリー瞬間をガシガシ削りたいときとか、大活躍します。
ある程度いいものを買っておいたほうが、その工具を使用する意味をきちんと発揮できるというのは工具類の常ですね。
最近模型に使って一番便利だったのは、ベルトサンダーでした。
金工用の、エア駆動で大き目のものですが。
使い方によってはある程度フラットも出せるし、ラウンド形状に成形するのも
お手の物です。
リューターにアタッチメントで取り付けるタイプのものは小型で使いやすいと思います。
ともあれ、いいエントリ、ありがとうございました^^
さっそく質問
フッシャーカーバ、HPとFGがあるのですが、それぞれの違いが分りません。
どっちを買ったらいいのでしょうか・・・どっちも?
gyoさん こんにちは!
FGは買ってはダメですよ!通常のルーターでは使えません。
HPを買ってください!
取り急ぎ間違ったものを買われないようにと思いコメントを^^。
また夜にでも改めてコメントさせて頂きます^^
Vividさん こんばんは!
そうですね〜。先端の形や種類はほんと山の様にああります。
おそらく歯科の中でも私は使っている種類が少ない方だと思います。本当になになに用、なになに用と細かく分けていくと山の様にあるんです^^;
プラを削る目的なら2000円くらいのルーターでも結構十分ですよね〜。
実際私も模型用にはwaveのルーター使っていました^^。
ただ、やはり良いルーターを使うと違いはわかると思います。
あの砥石のディスクは確かに割れるの注意ですよね〜。無茶飛んできますからねw保護メガネはしておいた方が安全ですよね。仕事では透明なケースの中に両手を突っ込んであのディスクは使う様になっています^^。
ottoさん こんばんは!
こういう自分の知らない職業の専門器具とか見るの面白いですよね〜。
そうですね、歯科の場合は本当模型製作と似た材料使います。
まっ、やっていることも複製の製作とかですから同じ様なことしていますからねw
ただ、医療器具という名目で値段が張ってしまいますがね^^;
でもその分やはり精度等は良いと思います。
確かに、歯科って苦手ですよね〜w私もこう言う仕事してなかったらなかなか行かないところでしょうねw
ただ、やはり早めの治療をすることが治療費の節約、治療期間の短縮になりますのでお早めにね^^
gyoさん こんばんは!
ってwFGとHPで悩むなんて、明らかに歯科用のカタログ見ているでしょw
FGは患者さんの歯を削るときに口の中で使うエンジンやタービンと言った器具用の先端工具で短く小さくなっています。
HPは通常のルーター(エンジンまたはハンドピースと呼ばれています。)で使用できるものです。ち
なみにCAと言うものもあるのですが、これも患者さんの口の中で使われるコントラアングルという器具用です。
砥石ディスクは割れると怖いですよねw!
飛んできますからねw仕事で使用するときは透明のプラのケースがあってそこに両手と対象物を突っ込んでディスクを使います。横着して外で切断しているときに折れたデイスクがメガネに飛んできて傷がついたこともありますw怖すぎですw
ベルトサンダーと言うものはすごそうですねwなんか機械自体も大きそうですが、ルーターにアタッチメントで取り付けられるものあるのですか〜。これは探して見る価値ありそうですね!
いつも情報ありがとうございます!
こんにちは!私は趣味や仕事でルーターを使っている歯科とは無関係の者です。一般的なルーターのビット径は2.35㍉から3㍉が大体主流ですが、歯科用のビットの径は何㍉ですか?今歯科で使用されてます角度が付いたアングル付きのルーターベッド探してます。歯科で使っている45度位のアングルのヘッドは見てて非常に使いやすそうなんですが、一般的になかなか見つかりません(;´д`)
娘は渡さんっ!さん こんばんは!
歯科で使っているルーター(歯科ではエンジンと呼ぶ人が多いです)のビットも2.35mmのものです。
角度が付いたものとのことですが、口腔内で歯を削る時に使う写真のようなものですかね?
これらは青線の物がコントラナングルで、赤線の物が5倍速と呼ばれています。
これらはヘッド部分だけで、本体のモーター部分は診療台に接続されているものを使うので、モーター部分だけが売られているかは分かりません。
ちなみにこれらのヘッド部分は最近ではamazonでも売っているようです。ただ先ほども書きま知ったようにモーター部分が無いと使い物になりません。これらの物のビットはそれぞれ専用の物が必要で通常のルーターの物は使えません。